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zoom RSS 「直ちに影響はない」学者言葉と数値の垂れ流し!

<<   作成日時 : 2011/03/24 02:39   >>

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 東北関東大震災に関する政府の発表と聞いていると、政治主導といいながら学者言葉や数値の垂れ流しばかりをしていて、政府の判断がまったく見えてきません。政治主導が形だけであることがよく分かります。関係者を怒鳴るのが政治主導だと勘違いしているのではないでしょうか。
 東京電力福島第一原子力発電所事故について、枝野官房長官が発表するときに、よく「直ちには影響がない」というので、「では後で影響が出るか」と非難されています。しかし、これは学者言葉を一般の人が理解していないことから生まれる誤解です。学者というのは慎重な物言いをするもので、けっして断定的な表現は使いません。「〜である」と断定的にいうのを嫌い、「〜であろう」といいます。これは自信がないからではなく、100%確実というわけではありませんという意味です。何事も確率的に100%ということはないので、学者の良心として「〜であろう」と言うのです。
 実は、わたしは研究者であるにもかかわらず、確かだと考えられる場合は、「〜である」と言います。すると、必ず「〜である」と断定的に言うのはいかがなものかと横槍が入ります。実は「〜であろう」という婉曲的な言い回しは世界共通ではなく、日本独特なものです。翻訳者が日本の研究者の論文を翻訳するときに、「〜であろう」という言い回しを直訳してしまうと、外国の研究者からは、確実ではないものを発表するなと横槍が入ります。そのため、翻訳するときには断定的な言い回しにします。
 外国のメディアが政府は何か隠し事をしているのではないかと誤解するのは、この断定的ではない微妙な学者言葉の言い回しを理解できないからかもしれません。そして一般の日本の国民もそうです。「直ちに影響はない」と聞くと、では「後から影響が出るのか」と確かめたくなるのです。
 また数値の垂れ流しも気になります。政府は放射性物質の数値をよく発表しています。しかし数値を見て判断できるのは専門家だけです。国民は理解できません。たとえば23日に葛飾の金町浄水場から放射性物質の基準を上回る数値が出ました。そこで妊婦と1歳未満の乳児は水を飲まないようにとの発表がありました。たしかに妊婦や乳児についてはストレスを抱えるぐらいなら、安心するために用心してもいいでしょう。しかし放射性ヨウ素が甲状腺に留まるのは、大人なら5〜10%程度であり、90〜95%は尿や便で出ます。しかも、放射線ヨウ素の半減期は8日です。国際基準は1年間継続して摂取した場合を想定していますが、今回の数値はそれより低いですし減っていく傾向です。重要なのは、家庭の蛇口から出る水道水から、継続的に出る量です。一時的な数値を発表してパニックを起すことが上策でしょうか。ただ数値を発表しても、それでは国民による水の買占めを煽っているようにしか見えません。しかも煽られたお母さんが硬水でミルクをつくったら、それこそ身体によくないです。国民がどう行動すればいいのかを、政府や都道府県庁は分かりやすく説明しましょう。
 政治主導であるならば、政治家は学者(官僚)言葉で発表するのではなく、政治家自らの責任で自信をもって発表してください。そうでなければ、風評被害が拡大します。風評被害は被災地である南東北と北関東の農家をさらに苦しめ、復興を遅らせることになります。政治家は自らの責任で判断し、発表してください。影響がないなら影響がないと断定的に言いましょう。また、影響がないという結論を先に言いましょう。発表は結論を先に言うのが鉄則です。データはその後でいいのです。データを詳しく発表されても、一般の国民は理解できません。研究者が政府発表の信憑性を判断する材料として、知らせればいいだけです。

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